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導波モード技術とは? / What is waveguide-mode technology ?

簡単に言うと,エバネッセント光(または近接場光)のエネルギーを増幅する技術です。
そして,このWEBサイトで紹介する製品は,導波モードでパワーアップしたエバネッセント光を「光センシング(Eva-M02)」や「蛍光顕微鏡の励起光(WG-TIRF)」に使っています。

Briefly, this technology amplifies the energy of evanescent light (or near-field light).
The products introduced on this website use evanescent light reinforced by waveguide-mode for "light sensing (Eva-M02)" and "excitation light of fluorescent microscopy (WG-TIRF)"..

エバネッセント光

それでは,まず重要な技術的キーワードである「エバネッセント光」について解説します。
図1のように,屈折率の高い媒質から低い媒質に向け光を入射するとき,入射角がある角度以上(臨界角)になると光は両媒質の界面で全反射します。両媒質の屈折率を n1, n2(n1>n2)とすると,臨界角θc は(1)式で表されます。

sinθc=n2/n1(1)

エバネッセント光
図1

図1の場合(n1=1.52,n2=1.33),臨界角は61.0°になります。
ここで,高屈折率側の媒質から臨界角以上で入射された光が界面で全反射する際,低屈折率側の媒質に“しみだす”現象が知られていて,この「しみだした光」のことを「エバネッセント光」といいます。エバネッセント光は遠距離には伝搬できず,その強度Iは(2)式に示すように界面から離れるに従って指数関数的に減衰します。

(2)

このように,エバネッセント光は特有の非自由空間伝搬特性,局在特性を持っていることから,通常の光(自由空間伝搬光)とは異なった目的,形態での光エネルギーの活用することができます。これらの特性を用いて,古くから基礎科学計測機器への応用が進められてきました。
代表的なものとしては,高いSN比で暗視野照明観察が可能であることに着目した近接場光学顕微鏡や全反射顕微鏡,また,さらに界面近傍の情報のみを選択的に観察できることを積極的に利用した全反射蛍光顕微鏡(後述)等への適用が挙げられます。

導波モード(Waveguide-mode)の励起

次に,導波モードとエバネッセント光の増幅作用について解説していきます。
図1の全反射面上に,図2のような2層の薄膜からなる平面導波路を付け足した場合を考えます。
この時,特定の条件で,図2のようにシリコン層が光ファイバーにおけるコアのような役割を果たし,平面導波路内を光が多重反射しながら伝搬していきます。この条件,すなわち導波モードが励起される条件は,導波路内で1回反射する光路長が入射光波長の整数倍になるとき(=平面波の位相が揃うとき)です。
ここで注目すべき点は,導波路内を光が多重反射することにより「エバネッセント光が増強されている」ことです。
つまり,入射角と導波路層の膜厚を固定とすると,ある波長(正確にはその周辺も)で導波モードが励起され,その波長周辺で,エバネッセント光が増強されます。平面導波路を上手く設計すると,エバネッセント光強度(電場強度)を入射光の数百倍に増強することが可能であり,エバネッセント光を応用する上で非常に有効な手段になります。
このような着想で,エバネッセント光を効率よく増強するため,平面導波路を構成する薄膜の材料や膜厚に関する基礎研究,および応用技術の研究が産総研の電子光技術研究部門(光センシンググループ)で行われ,当社では産総研と共同で導波モードセンサーの開発を進めてきました。詳細な情報は,下記リンクや文献を参照してください。(「産総研」,「導波モードセンサー」でグーグル検索すると,関連情報がたくさんヒットします。)

導波モード(Wave-guided mode)の励起
図2

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導波モードセンサーのセンシング理論と優位性

導波モードセンサー(Eva-M02)は,エバネッセント光を用いた光センサー(バイオセンサー)です。

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
図3

同じようにエバネッセント光を用いた光センサーに,表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance: 通称SPR)センサーがあります。(GEヘルスケア社のBiacoreシリーズが有名) SPRは,金やアルミなど金属薄膜を全反射界面に配置し,エバネッセント光で表面プラズモンを励起(表面プラズモン共鳴)しています。ほとんどのSPRセンサーは,バイオセンサーへの応用の観点から実用性が高い光学系として,図3に示すクレッチマン(Kretschmann)配置を採用していて,反射角θと反射率Rをプロットすると,図4(a)に示すような共鳴曲線が得られます。対して,導波モードセンサーでは,同じクレッチマン配置で,入射角θを固定して反射率Rと波長λでプロットすると,図4(b)に示すように下凸の曲線が得られます。
どちらのセンサーも,センサー表面にタンパク質などの透明な物質が吸着すると,下凸の曲線の一番底(ディップボトム)が横方向にシフトします。(SPRは共鳴角θ0,導波モードセンサーは導波モード励起波長λ0が変化) バイオセンシング用途では,主にタンパク吸着や抗原抗体反応などの検出に使いますが,実際に検出しているのは,エバネッセント光(表面プラズモン)が届く非常に狭い領域の屈折率(誘電率)変化です。
屈折率変化に対する検出感度は,原理的には導波モードセンサーの方が数倍高感度ですが,実用的には,ほぼ同程度といえるでしょう。両者を比較して,導波モードセンサーがSPRセンサーに対して優位な点は,同程度の検出感度の機器を圧倒的に小型かつ低コストで作ることができることです。理由は主に2つあり,ひとつは,図4の横軸の違い,すなわち,SPRは角度分解であり角度を精密に測定するための機構が必要であるのに対して,導波モードセンサーは波長分解であり分光器を使えることです。もうひとつは,測定試料の温度変化に対する影響の受けやすさで,SPRが金属薄膜を使うため(収縮・膨張の影響をなくすため)精度の高い温調が必須であるのに対し,導波モードはシリコン系材料しか使わないので実用範囲で温度変化の影響をほとんど受けないことです。

※角度と波長を同じ精度で測定したい場合,分光器を使って波長を測定する方法が,サイズ・コスト面で圧倒的に有利。

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
図4(a)

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
図4(b)

そして,導波モードセンサーだけの特徴として,図5に示すように,屈折率n以外に消衰係数kの変化を検出できる(ディップボトムの反射率R変化を検出)ことが上げられます。(※消衰係数変化の検出=有色物質の吸着を検出できるということです。) この特徴は,バイオセンシングの感度を上げるのに非常に有効で,同じ量のタンパク質(屈折率変化)と金属ナノ粒子(消衰係数変化)が吸着した場合を比較すると,金属ナノ粒子のほうが3桁以上高感度です。
バイオセンサーを比較する上で,特に重要な項目として,定量性の有無があります。一般的にペーパークロマトグラフィーのように紙やプラスチックの製品は,定量性がなく,ある閾値を越えているかどうか,色の変化や呈色の有無を人の目視検査で判断する定性検査に用いられます。対して,SPRや導波モードセンサーのように電子デバイスを組合せたバイオセンサーは,何らかの方法(検量線方など)で定量性を持たせている場合が多いです。
インフルエンザウイルス感染などの検査で使われているイムノクロマトグラフィーは,ペーパークロマトグラフィーの一つであり,抗原抗体反応による金ナノ粒子の凝集を目視による赤色呈色の有無で判定するため,感染初期(ウイルスの量が少ない場合)では感度不足で陽性判定できない上,定量性もありません。
導波モードセンサーは,金ナノ粒子の吸着を非常に高感度かつ定量的に測定することができます。よって,導波モードセンサーとイムノクロマトグラフィーを組合せることにより,感度を上げ,同時にウイルスの定量を行うことができるのです。(※導波モードセンサーを使ったイムノクロマトグラフィーに関する詳細は,製品ページを御覧ください。)
導波モードセンサーと既存のバイオセンシング製品と比較表を示します。

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
図5

感度 定量性 モバイル性 簡易性
導波モードセンサー
SPRセンサー
イムノクロマトグラフィー
エライザ

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全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢,――日常的な蛍光観察にTIRFを使いましょう!

ここでは,導波モード技術を全反射蛍光顕微鏡に応用する方法と,特徴について説明していきますが,その前に全反射蛍光顕微鏡(Total Internal Reflection Fluorescence microscopy: 通称TIRF)と,一般的な蛍光顕微鏡の違いについて簡単に復習しておきましょう。
一般的な蛍光顕微鏡とTIRFとでは,蛍光色素を励起する照明方法が違います。図6を見てください。一般的な蛍光顕微鏡は励起光を落射照明であてるため,試料の観察部位(焦点位置)に加え光軸方向に上下全体を照明します。よって,焦点前後の蛍光分子も発光してしまうため,背景光の強度が強く,S/N比が低くなってしまいます。一方,TIRFでは,エバネッセント光を照明として用いる(全反射照明)ため,細胞が接着している面のごく表層の限られた蛍光分子だけを励起することができるため,背景光が減少し,高いS/Nで観察できます。(観察画像の違いは,各顕微鏡メーカーのWEBサイトなど(1) (2) (3)で確認できます。) ただし,当社でメーカー製(市販品)のTIRFを借りて行った試験では,通常の方法で培養・蛍光染色した細胞を観察したとき,全反射照明も完全に図6のようにならない場合もあるようで,理論的にはエバネッセント光が届かないはずの場所(細胞核など)の蛍光が見えたりしましたが,それでも落射照明と比較すると,S/N比は大きく改善していました。

※これは,細胞そのものも透明なため,カバーガラスと細胞の界面で全反射されるはずの光が一部細胞内にも浸入してしまうためと思われます。このような現象は,コンフルエントに細胞接着している場合,特に強くでるようです。

全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢
図6

なお,「TIRF」でグーグル画像検索すると細胞骨格の微細構造を撮影した美しい画像がたくさん出てきますが,このような画像は一朝一夕に撮れるものではなく,特に試料作成に高度なノウハウが必要であることは皆さんご存知の通りです。
このように,TIRFではエバネッセント光で照明(全反射照明)するために,観察試料に対して臨界角θc以上で光を入射する必要があります。そして,光学顕微鏡でエバネッセント光を形成させる方法には,図7に示すプリズム型と対物レンズ型の2種類が知られています。
プリズム型は,広い視野を得られるという利点を持つ一方で,対物レンズと試料(観察位置)との距離が離れやすいため,作動距離の長い対物レンズを使用する必要あります。また,高倍率の対物レンズほど暗くなってしまう傾向があるため,低倍の対物レンズで広い視野を観察するのに向いています。他方,対物レンズ型は,高い開口数(NA)をもつ油浸レンズ(NA=1.4以上)の辺縁部から光を入射するため,低倍の対物レンズは非対応ですが,対物レンズの焦点位置に光を集中できるので,高倍の対物レンズほど明るくなることから,高倍の対物レンズで狭い視野を観察するのに向いています。
現在4大メーカー販売されているTIRF対応の顕微鏡は,全て対物レンズ型になっています。TIRFが出回り始めた初期段階にはプリズム型もあったようですが,現在では製品価格とユーザーニーズから対物レンズ型が主流となっています。この理由をひもとくと,図7に示すような1回反射で十分な強度のエバネッセント光を得るためには,高強度の平行光が必要なため,レーザー光源を選択することになりますが,多重染色するためには複数の蛍光色素に合わせた励起波長のレーザーを複数用意しなければならないため,TIRFに対応させようとするとシステムの価格が数千万円と非常に高額となってしまいます。ユーザーが高額の投資をしてTIRFの購入を検討する場合,より詳細な観察を要するハイエンドニーズ,つまり,「低倍率&広い視野」より「高倍率&狭い視野」のニーズが強くなることは明らかで,メーカーはそれに対応した結果,対物レンズ型に集約されたようです。
しかし,高額なTIRFは万能ではなく,レーザーの微調整が必要で,狭い視野で目的の細胞を探さなくてはならないため,日常的な蛍光観察には全く向いていません。そういった用途では,5倍~40倍程度の対物レンズを用いることが多く,一般的な落射照明を用いた蛍光顕微鏡が使われています。ただ,日常的な観察においても,少しでもきれいな画像を撮りたいというニーズはそれなりに強く,そういった人々は,よりハイスペックな顕微鏡筒や対物レンズを選び,試料作成の腕を磨くしかありませんでした。
そこで,もし,日常的な蛍光観察に向いたプリズム型のTIRFが安価に提供され,実際に普通の落射照明による蛍光観察よりS/Nの高い画像が撮影できるとしたらどうでしょう?欲しくなりませんか? 思い出してください。TIRFが高額になる理由は,実用的なエバネッセント光強度を得るために複数のレーザーと専用の光学系が必要なためでした。そして,導波モード技術を使えば,エバネッセント光を入射光強度の数10倍~100倍以上に増強できるのです。

※波長によって,増強倍率が変わります。

全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢
図7(a)プリズム型

全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢
図7(b)対物レンズ型

当社では,導波モードセンサー(Eva-M02)の開発で培った,導波モード光学系のノウハウを活かし,TIRFに必要な機能を追加した上で,小型・高精度・低価格なWG-TIRFの開発に成功しました。WG-TIRFを市販の顕微鏡にオプションとして付け加えることで,気軽にTIRF観察機能を追加できます。

※正立・倒立を問わず,国内外の幅広い製品に適応します。詳細は製品ページを参照ください。

ここまで,エバネッセント光を蛍光色素の励起照明として使用する蛍光顕微鏡として,TIRFの説明をしてきました。しかし,エバネッセント光は蛍光色素の励起以外にも暗視野照明として用いることができます。顕微鏡に詳しい方はピンときたと思いますが,暗視野照明法は,蛍光ではなく散乱光(ミー散乱)を検出する方法ですので,落射照明を全反射照明に変更すると,蛍光観察の場合と同じようにS/N比が向上します。ミー散乱の理論式は少々複雑なのでここではふれませんが,一般的に光学顕微鏡の観察対象となるサイズのものに限定すると,蛍光に比べて散乱光のほうが強い場合が圧倒的に多いでしょう。つまり,散乱光を観察することで露光時間を短くできる(時間分解能を上げることができる)ため,動きのあるものを動画で記録したい場合には,散乱光を使う暗視野照明法が有利になります。
WG-TIRFを使うと,とても簡単に全反射照明で(落射照明に比べて)S/N比の高い暗視野観察や,蛍光観察を行うことができます。(具体的な方法や応用例を製品ページに記載してあります。)

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English Commentaly



Evanescent light

First of all, we will explain "evanescent light," an important technical keyword.
As shown in Fig. 1, when light is incident from a medium with a high refractive index to a medium with a low refractive index, the light is totally reflected at the interface between the two media when the angle of incidence is greater than or equal to a certain angle (critical angle). In the case n1, n2(n1>n2), where the critical angle θc is expressed by equation (1).

sinθc=n2/n1(1)

エバネッセント光
Fig.1

In the case of FIG. 1(n1=1.52,n2=1.33), The critical angle is 61.0°.
Here, it is known that when light incident from the medium on the high refractive index side at a critical angle or more totally reflects at the interface, the phenomenon of "bleeding" into the medium on the low refractive index side is called "evanescent light". Evanescent light cannot propagate long distances, and its strength I decays exponentially away from the surface, as shown in equation (2).

(2)

Since evanescent light has unique non-freedom space propagation characteristics and localize characteristics, light energy can be used for purposes and forms different from ordinary light (light propagating in free space). These characteristics have long been used in basic scientific instrumentation.
Typical examples include near-field optical microscopes and total internal reflection microscopes that focus on the ability to observation dark-field illumination at high S/N, and total internal reflection fluorescence microscopes (described later) that actively utilize the ability to selectively observe only information in the vicinity of the interface.


Excitation of waveguide-mode

Next, we will explain the effects of waveguide-mode and evanescent light amplification.
Considering the case where a planar waveguide composed of two thin films as shown in Fig.2 is added to the total reflection surface of Fig.1.
At this time, under specific conditions, the silicon layer functions like a core in an optical fiber, as shown in Fig. 2, and light propagates through the planar waveguide while being multiple-reflected. This condition, that is, the condition under which waveguide-mode is excited, is when the length of the optical path reflected once in the waveguide is an integral multiple of the wavelength of the incident light (=when the phases of the plane waves are aligned).
More inportant thing is "evanescent light is reinforced with multiple reflection of light in the waveguide".
If the incident angle and the thickness of the waveguide layers are fixed, waveguide-mode is excited at a certain wavelength (to be accurate also at the peripheral of the wavelength), and the evanescent light is enhanced at the periphery of the wavelength. Good design of planar waveguides can enhance the evanescent light intensity (electric field intensity) to several hundred times that of incident light, making it a very useful tool for evanescent light applications.
Based on this idea, AIST (Electro-Optical Technology Research Division (Optical Sensing Group)) conducted fundamental research on the materials and layer thicknesses constituting planar waveguides and research on applied technologies in order to enhance evanescent light efficiently.
We have been working with AIST to development waveguide-mode sensors. For more information, see the links and reference below.(If Google searches are performed at AIST or waveguide-mode Sensors, a lot of information-related information can be found.)

導波モード(Wave-guided mode)の励起
Fig.2


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Sensing Theories and Advantages of waveguide-mode Sensors

Similarly, photosensors using evanescent light include surface-plasmon resonance (Surface Plasmon Resonance:SPR) sensors. (Biacore series is popular :GE Helthcare Inc.)
In SPR, gold or alminim thin layer is used as the total internal reflection serface, and surface plasmons resonance is excited by evanescent light.
Most SPR sensors adopt the Kretschmann configuration shown in Fig.3 as an optical system that is highly practical from the perspective of applying SPR sensors to biosensors. When the incident angle θ and the reflectivity R are plotted, the resonance curves shown in Fig.4(a) are obtained.On the other hand, in the waveguide-mode sensors, when the incident angle θ is fixed and the reflectivity R and the wavelength λ are plotted in the same Kretschmann configuration, the curves of the downward convexity are obtained as shown in Fig.4(b).
In both sensors, adsorption of a transparent substance, such as a protein, on the sensor surface causes a lateral shift in the bottom of the convex curve (dip bottom). In SPR sencor, the resonance angle θ is shfted, and in waveguide-mode sensor, exitaion wagelength λ is shifted.
For biosensing applications, these sensors are mainly used to detect protein snap and antigen-antibody reactions. Changes in the refractive index (dielectric constant) of a very narrow region where evanescent light (surface plasmon) reaches is actually detected.

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
Fig.4(a)

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
Fig.4(b)

In principle, the sensitivity of waveguide-mode sensors to refractive index changes is several times higher than that of other sensors, but in practical use, the sensitivity is almost the same. By comparing the two, the advantage of waveguide-mode sensors over SPR sensors is that devices with comparable sensing sensitivities can be manufactured in an overwhelmingly small and low-cost manner.
There are two main reasons. One is that the abscissa of FIG.4 differs, i.e. SPR is angle-resolved and mechanisms are required to accurately measure angles, whereas waveguide-mode sensor is wavelength-resolved and spectrometer* can be used. The other is that the SPR is used metal film on sensor chip, and therefore is sensitive to temperature changes of the sample to be measured, whereas waveguide-mode sensor uses only silicon-based materials, and therefore is hardly affected by changes in practical temperature range.

* When it is desired to measure the angle and the wavelength with the same accuracy, the method of measuring the wavelength using a spectrometer is overwhelmingly advantageous in terms of size and cost.

As shown in Fig. 5, only waveguide-mode sensors can detect changes in the extinction coefficient k in addition to the refractive index n (detect changes in the reflectivity R of the dip bottom). (* Detection of the change in extinction coefficient = Detection of the adsorption of colored substances) This feature is very effective in increasing the sensitivity of biosensing, Comparing the adsorption of the same amount of protein (change in refractive index) and metal nanoparticles (change in extinction coefficient), the sensitivity of metal nanoparticles is more than three orders of magnitude higher than that of protain.
A particularly important item in comparing biosensors is the presence or absence of quantitation.In general, paper and plastic products, such as paper chromatography, are not quantitative and are used in qualitative tests to determine whether a certain threshold has been exceeded and whether a change in color or coloration is detected by visual inspection of a person.On the other hand, biosensors that combine electronic devices, such as SPRs and waveguide-mode sensors, are often quantified by some method (such as a calibration curve).
Immunochromatography, which is used in tests such as influenza virus infection, is one of paper chromatography. Since the aggregation of gold nanoparticles by antigen-antibody reaction is judged visually by the presence or absence of red coloration, it cannot be judged positively due to insufficient of sensitivity at the initial stage of infection (when the amount of virus is small), and it is not quantitative.
Waveguide-mode sensors can measure the snap of gold nanoparticles very sensitively and quantitatively.Thus, the combination of waveguide-mode sensors and immunochromatography makes it possible to increase the sensitivities and simultaneously to quantify viruses. For more detail on immunochromatography using waveguide-mode sensors, see product page.
Shows the waveguide-mode sensors and their biosensing products and comparative tables.

導波モードセンサーのセンシング理論と優位性
Fig.5

Sensitivity Quantitivity Mobility Easy to use
Waveguide-mode sensor
SPR sensor
Immunochromatography
ELISA

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A New Option for Total Internal Reflection Fluorescence Microscopy (TIRF) -- Use TIRF for Routine Fluorescence Observation !

This section describes how waveguide-mode technologies can be applied to total internal reflection fluorescence microscope and features. Before this, we briefly review the differences between total internal reflection fluorescence microscopy (Total Internal Reflection Fluorescence microscopy, commonly called TIRF) and common fluorescence microscopy.
In a general fluorescence microscope and TIRF, the illumination method to excite the fluorescent dyes is different. See Figure 6.Since a typical fluorescence microscope uses epi-illumination of excitation light, it illuminates the entire vertical direction in addition to the observation position (focal position) of the specimen. Therefore, the fluorescent molecules before and after the focus also emit light, resulting in a high intensity of background light and a low S/N ratio. On the other hand, in TIRF, evanescent light is used as illumination (total-reflection illumination), so that only limited fluorescent molecules on the surface to which the cells adhere can be excited, which reduces background light and allows observation with higher S/N.(You can cheak the differences in observation images include Web sites of microscope manufacturers, etc(1) (2) (3).) However, in a study conducted by borrowing TIRF from manufacturers (commercially available products), when cells cultured and fluorescently stained by conventional methods are observed, total reflection illumination does not appear to be completely as shown in Fig. 6. In some case, fluorescence was observed in locations (cell nuclei, etc.) where evanescent light should not reach in theory.* However, the signal-to-noise ratio was still significantly improved compared to epi-illumination.

* This is probably because the cells themselves are transparent, and some of the light that would also penetrates into the cells.This phenomenon appears to be particularly strong when cells adhere to confluence.

全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢
図6

Searching Google images using the "TIRF" reveals many beautiful images of the fine structures of the cytoskeleton. However, such images cannot be taken esaily, and you know that advanced know-how is particularly required for sample preparation.
Thus, in TIRF, for illumination with evanescent light (total-reflection illuminatio), it is necessary to enter the light above the critical angle θc to the observed sample. Two types of methods for forming evanescent light with an optical microscope are known, the prism type and the objective lens type shown in Fig. 7.
While the prism type has the advantage of providing a wide field of view, it is require to use an objective lens with a long working distance because the distance between the objective lens and the sample (observation position) is easy to separate. In addition, since an objective lens with a high magnification tends to be darker. So prism type is suitable for observing a wide field of view with a low magnification objective lens.
On the other, the objective lens type is suitable for observing a narrow field of view with a high-magnification objective lens because the objective lens is brighter because it can concentrate light at the focal position of the objective lens, although a low-magnification objective lens is incompatible because light is incident from the edge of an oil immersion lens (NA=1.4 or more) with a high numerical aperture (NA).
All of the TIRF compatible microscopes currently sold by four major manufacturers are objective len-lens type microscopes. Although some prism type models were sold in the initial phases of the TIRF market, the objective lens type models are now the mainstream due to prices of product and user needs. Understanding the reason, in order to obtain an evanescent light of sufficient intensity by single-reflection as shown in Fig. 7, a laser light source must be selected because of the high-strength of parallel light. However, in order to perform multiple dyeing, multiple lasers with excitation wavelengths matched with multiple fluorescent dyes must be prepared. Therefore, the price of the TIRF system is extremely high, with several hundreads of thousands of dollers. When users consider purchasing expensive TIRF, it is clear that the high-end needs that require more detailed observations, i.e., the need for "high magnification & narrow fields of view" are stronger than the need for "low magnification & wide fields of view," and the manufacturers seem to have been focused on objective lenses as a result of corresponding investments.
However, expensive TIRF is not universal, requires fine-tuning of the laser, and requires a narrow field of view to look for the target cells, so it is totally unsuitable for routine fluorescent observations. For rutine use, an objective lens of x5 to x40 magnification is used, and a fluorescence microscope using typical epi-illumination is used. Nevertheless, even in daily observation, the need to take images that were as clear as possible was quite strong, and these people had to refine their sample-create skills and choosing a higher-specification microscope system and objective lens.
Therefore, if a prism type TIRF for daily fluorescence observation is provided at a low cost and images with a higher S/N ratio than that of fluorescence observation using ordinary epi-illumination can actually be taken, what do you want ?
Remember. The reason for the high cost of TIRF system was the need for multiple lasers and dedicated optics to achieve practical evanescent light intensities. And, by using waveguide-mode technologies, evanescent light can be reinforced by a factor of 10 to 100 or more of the incident light intensity*.

* Increase magnification varies depending on the wavelength.

全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢
Fig.7(a)Prism type

全反射蛍光顕微鏡(TIRF)の新しい選択肢
Fig.7(b)Objective lens type

We have succeeded in developing a small, high-precision, low-cost WG-TIRF by leveraging waveguide-mode optical system know-how accumulated through the development of waveguide-mode sensors (Eva-M02) and by adding the functions required for TIRF. You can add the TIRF viewing function to commercially available microscopes* very easily by adding WG-TIRF as an option.

* Widely compatible for upright and inverted microscopes, domestic and overseas product. Refer to the product page for details.

So far, we have described TIRF as a fluorescent microscope that uses evanescent light as the exciting illumination of fluorescent dyes. Howeverevanescent light can be used as dark field illumination in addition to excitation of fluorescent dyes.I think the person who is familiar with the microscope can understand, Dark-field illumination is a method that detects scattered light (Mie scattering) rather than fluorescence. If epi-illumination is changed to total reflection illumination, the signal-to-noise ratio is improved as in fluorescence observation. The theoretical formula for Mie scattering is somewhat complexity and is not discussed here. However, in general, when limited to the size measured for optical microscope, scattered light is more strong than fluorescent light, it is likely to be overwhelmingly more intense than fluorescent light.In other words, since the exposure time can be shortened by observing the scattered light (the time resolution can be increased), the dark field illumination method using the scattered light is advantageous when recording videos.
Using WG-TIRF, you can very easily perform dark-field and fluorescent observations with total-reflection light (compared with epi-illumination), which have higher signal-to-noise ratios.(For specific methods and applications is discrived in Product page.)

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